筑後地域初!ぐるっとつながる新しい交差点
筑後地域で初めての設置となるラウンドアバウトが、浮羽町の高見交差点に誕生しました。
信号機がなく、ぐるりと回る環状交差点へと生まれ変わり、新しいまちの風景が広がります。
かつての高見交差点は、県道八女香春線、県道保木吉井線、市道2路線などが交わる変則的な6差路で、慢性的な渋滞と歩行者の安全確保が課題となっていました。
地域の皆さんからの改善を求める声を受け、平成28年に事業がスタート。約10年にわたる事業期間を経て、令和8年2月、ついに完成を迎えました。
ラウンドアバウトは、交差点内での車の速度が抑えられ、対向車がなく一方通行となるため、正面衝突などの重大事故が起こりにくいという特徴があります。
また、信号機がないため、災害などで停電が起きた場合でも、通常と同じように交通機能を保つことができます。
今月号の特集では、うきはの新たなランドマークであるラウンドアバウトの特徴や通行方法などをご紹介します。
115年の歴史の記憶を受け継ぐ 鉄路のモニュメント
ラウンドアバウトの中央島のデザインは、当時の吉井町で明治36年に創立し、昭和4年に解散した筑後軌道の社章と、軌道車が走っていたレールがモチーフになっています。
また、中央島の外周は、かつて筑後軌道の鉄路が通っていた今川橋(浮羽町)の煉瓦造りを思わせるデザインとなっています。
筑後軌道は、明治時代に現在のうきは市周辺地域の近代化を支えた軌道線で、うきは市内を通りながら当時の久留米市と日田市を結び、人々の暮らしや産業を支えました。
この高見交差点にも筑後軌道の鉄路が通っていたといわれています。
馬車鉄道から筑後軌道、そしてこのラウンドアバウトへ—。名を変えながら地域を支えてきた交通の歴史を未来へつないでいく想いが、この中央島のデザインに込められています。
停電でも安心!信号機がないラウンドアバウト
中央島の周りを回る構造のため車両が直進できないことや、環道内を走っている車両が優先されることなど、
ラウンドアバウトはルールと構造によって車の流れが自然に調整される仕組みになっています。
そのため、信号機がなくても安全に機能することができます。
2011年3月に発生した東日本大震災では、交通信号機が約800基破損したほか、停電も発生し、道路交通に大きな支障が生じ、一部の交差点では交通事故も発生しました。
信号機に頼らないラウンドアバウトは、自然災害時でも電力に頼らず「自律的」に機能することができます。
平時から利用者がラウンドアバウトに慣れていれば、停電で信号機が使えない状況でも、普段とほぼ同じように安全に機能することが期待されます。
こどもたちの安全を守る優しい交差点(大石小学校 古賀光成校長先生、弘瀨恵二教頭先生)
以前の高見交差点は、6つの道路が交わる交差点で、信号機のない横断歩道もありました。
通学時にこの交差点を通るこどももおり、特に1年生の保護者の方の中には心配される方も多く、こどもたちが横断を終えるまで付き添われている保護者の方もいらっしゃいました。
ラウンドアバウトができてからは、こどもたちから「通りやすくなった」「車が停まってくれるようになったよ」という声を聞いています。
見通しがよくなり、こどもたちに気づきやすくなったのではないでしょうか。
人も車も譲り合う気持ちが生まれる、優しい交差点になっていけばいいですね。
ラウンドアバウトが整備されることが決まってから、こどもたちと一緒に交差点の通り方を確認しました。
また、開通時や完成時には、こどもたちを式典に招待していただきました。
地域にラウンドアバウトがあることで、こどもたちの新たな学びや経験につながっています。
また、先日、こどもたちと社会科見学に出かけた際、こどもたちはバスの中から見えた中央島の鉄路のモニュメントに興味津々の様子でした。
かつて、うきはの産業やくらしを支えた筑後軌道について知り、学ぶきっかけにもなったのではないかと思います。
地域で彩る大石のラウンドアバウト(大石地区に住む 佐々木鈴子さん)
ラウンドアバウトが開通した当初は、「通行するのが難しそうだな」という印象がありました。
しかし実際に利用してみると見通しもよく、スムーズに運転することができました。交差点に入るときもひと呼吸おいて、以前の交差点のときよりもゆとりを持って運転できていると感じています。
大石地区自治協議会から「ラウンドアバウトに一緒にお花を植えませんか?」とお声かけをいただき、大石地区に住む皆さんと一緒に花植えに参加しています。
ラウンドアバウトの近くに住む方や利用する方々が、そこに植えられた花を見て季節を感じたり、ぱっと明るい気持ちになってくれたらいいなと思い、今季は色とりどりのパンジーを植えました。
花植えに携わるみんなで、「次は芝桜の花もいいね」と話しています。これからも、できる限り花を絶やさないようにしていきたいと思っています。
安全安心で、色とりどりの花が彩るこのラウンドアバウトは、大石のシンボルです。
このラウンドアバウトをきっかけに、大石のことを知ってくれる方が増えてくれたら嬉しいです。
ラウンドアバウトの完成式を行いました
2026年2月28日(土曜日)、ラウンドアバウトのすべての工事が完了したことを記念して完成式が行われました。
当日は、大石小学校のこどもたちも会場に駆けつけ、地域の皆さんと一緒に完成を祝いました。
式では、御幸地区自治協議会わんぱくクラブによるみざれ太鼓の演奏や、こどもたちのかけ声に合わせてくす玉が割られ、
会場は大きな拍手とともに和やかな雰囲気に包まれました。
高見交差点(ラウンドアバウト)の詳しい情報はこちらから
広報うきは2026年4月号(第454号)全ページはこちらから