間違った知識や誤解はありませんか?
実名を名乗ることができない。
結婚しても子どもを産むことが許されない。
一生、療養所から出て暮らすことができない。
死んでもふるさとの墓に埋葬してもらえない。
このような生活をハンセン病元患者のみなさんは長い間、強いられてきました。
あなたは想像できますか?
誤った国の政策などによって、ハンセン病患者、元患者及びその家族は長い間多くの偏見と差別に苦しんできました。今まで間違えて伝えられてきた病気、そしてその実態が、ようやく正しく伝えられるようになりました。
ハンセン病Q&A
Q.ハンセン病はどんな病気ですか?
A.ハンセン病とは、1873年(明治6年)、ノルウェーのハンセン医師が発見した「らい菌」の感染によって起こる病気です。感染し、発病すると、手足などの末しょう神経がまひし、痛い、熱い、冷たいといった感覚がなくなったり、皮膚に様々な病的な変化が起こったりします。また、治療法がない時代は、身体の一部が変形するといった後遺症をもたらすことがありました。
Q.ハンセン病はうつるんですか?
A.「らい菌」は感染力が弱く、日常生活で感染することはありません。非常にうつりにくい病気です。感染しても発病することはほぼありません。
Q.ハンセン病は治るのですか?
A.よく効く薬があって完全に治ります。また、薬を飲むと数日で感染力を失い、早期に治療すれば後遺症もありません。以前は患者が一家族内に現れることも多く、潜伏期間が数年と長いことなどから、遺伝病と誤解されることもありました。