古刹の名水
建長元年(1249年)、常陸国の出身、日用比丘という人が錫杖(しゃくじょう)を負うて各地を遍歴して浮羽に入りました。
たまたま観音山に詣って、佳木がうっそうとして茂り、泉石がしょうしゃたる処、俗塵を洗うような清浄な処であることを愛し、遂に自ら茅屋を結んで、閑居すること数年、郷人がその徳行の非凡なことをみて大変尊敬し、比丘のために競って浄財を喜捨し、たちまちにして寺院が出来たといいます。
ときの領主、大蔵隆真は立派な田を9段余寄進し、寺院としての基礎ができました。
天正7年(1579年)大友の兵火をこうむって一時衰退しましたが、寛文8年(1668年)久留米梅林寺第二世澤雲和尚の高弟休岳和尚が入山して再興しました。昭和60年3月、自然水の再発見とその環境保護の目的で当時の環境庁から「日本名水百選」のひとつとして指定されました。
木立の中に湧く清水。その清水の清澄さから開山された清水寺の閑寂な境内。ひとびとが大切に守り続けてきたもののひとつです。古くから田畑を潤し、人を潤してきた名水を求めて遠くから水汲みに訪れる人が絶えません。お問い合わせは、うきは観光みらいづくり公社 電話0943-77-5611、ファクス0943-77-5687へお願いいたします。
